JD03イーハトーブ12ボルト化覚書

2017年6月26日JD03イーハトーブを6Vから12V化したときの備忘録

 ヤフオクで販売されている車種別の12V化キットを購入。競合者は無く出品価格の7800円で落札。送料は756円の着払い。
キット内容は、密閉型12Vバッテリー、12Vレギュレートレクチファイヤー、12Vウインカーリレー、配線材等、取り付け説明書と配線図が付属。自分は1600円の追加で12V用電球セットも購入していたのでそれも同梱されていた。おまけとしてLED電球1個と黒のタイラップベルト1本が付いていた。LED球はメーター球などにお試しください、とのこと。電球が球切れしたら使ってみよう。タイラップベルトは部品の固定などにどうぞ、とのこと。

 取り付け説明書とネットでの経験者の情報を元に作業開始。最初に6Vバッテリーを外す、ことになっているが、既に腐ったバッテリーは取り外して近所のオートバックスで処分してしまっているので次へ。近所のオートバックスは2階駐車場のゴミ箱付近に置き場があり黙って置いてくるだけでいいので助かる。ちなみにバッテリーを取り外し端子がぶらぶらしたままの状態でも、キックすればエンジンはかかったし、エンジンがかかればAC回路のヘッドライトはもちろん、DC回路のウインカーも点灯した。
 すべての電球を6V物から12V物に変更。ウインカー、ブレーキランプ兼テールランプ、ヘッドライトまでは大きいので分かりやすい。メーターランプ、ニュートラルインジケーター、ウインカーインジケーターは交換のためにカバーを外したりするのも、手が入りにくくなかなか面倒。後からよくよく見ると裏側からソケット部分が抜けるようになっていることを発見。
 ウインカーランプの交換時に、ウインカーレンズのビスがサビで溝が無くなっていることを発見。プラスネジの十字溝がひし形になってしまっていたので小型のマイナスドライバーを使って緩める。後日ステンレスのビスを買おうと思う。テールランプ(とブレーキランプ)は何故かはじめから12V物が使われていた。以前に何も考えず手持ちの12V球を入れていたのかも知れない。その昔、RZ250RやMTX125に乗っていたときの予備パーツかもしれない。何年ものなんだろう。点灯しているのでそのまま使うことにした。とにかく無事一通りの電球を交換。
 ウインカーリレーを6V物から12V物に交換。リレーからL字型に平形端子が2つ出ている。これを抜いて差し替えるだけ。あまりに簡単なので、端子の向きを確かめておくのをつい忘れていた。車体側の配線の曲がり具合から、こうだろう、という端子を接続する。部品交換のときは元の姿を確かめておかないといけないと思う。
 12Vバッテリーを装着。密閉型はノーメンテナンスということで安心。置く向きも自由ということで、雨水がボックスに浸入することに備え、端子が上になるように縦長に立てる形で元のバッテリーボックスに収める。ボックスとの間に前後方向に少しスキマがあるが発泡スチロールか何かで埋めようと思う。
 ここまでできたらウインカー、ブレーキランプの点灯テストをするように説明書に書かれており、テスト実行。イグニッションキーをオンにするがエンジンはかけないでテストする。まずニュートラルランプの明るさに感動。ウインカー、ブレーキランプの点灯テストも問題なし。以前はウインカーなどはとても暗かった記憶があるがとても明るく、この時点で既に12V化して正解だったと思う。エンジンはかけていないのでこの段階ではAC電源を使用するヘッドライト、テールランプ、メーターランプは点灯しない。
 点灯テストが済んだら一度バッテリーの接続を外す。それから次の作業。
 いよいよレギュレートレクチファイヤーを12V物に交換。レギュレートレクチファイヤーは配線と接続用カプラ付きで、中古で型番不明だが動作確認済みの印が付けてある。純正の6V物の配線は黄線と橙線のギボシ二本、カプラは緑線、黒線、赤線の三本。キットに付属の12Vレギュレートレクチファイヤーは黄線と白線、カプラが緑線、赤線の二本。数が合わないが説明書に従って接続していく。ギボシは黄線同士を接続。キットには橙線はなく、車体側の橙線は付属の黒線を使ってボディアースに落とすという指示。これは純正の全波整流をやめ半坡整流にすることを意味する。ジェネレーターが発電する量の半分を捨てる形になるので、バッテリーの充電が充分できるかどうか検証が必要らしい。もっとも黒線をボディアースに落とすという配線が付属しておらずキットの内容に欠品ありということになる。手持ちの適当な電線を使っても良かったがこの際なので売り主にメッセージで確認すると、すぐに送る,とのこと。早速のご対応感謝だが今日中の完成は無理となる。あせらずやろう。カプラは純正と同じ形なのでただ差し込むだけ。キットのカプラは黒線には接続なしで、これは「イグニッションキースイッチがオンの場合だけ電流が流れる」という配線を接続しないことになる。この黒線はレギュレートレクチファイヤーの動作検出用らしい。
 さらにキットの白線を車体側のジェネレーターからの白線にかませて接続する。これはカプラやギボシではなく、エレクトロタップという割り込みコネクタを使うことになっている。これは被覆を剥く必要がないとても簡単な接続具だが、悪い評判も聞く。動作が確認できて、余裕ができたら二股ギボシなどで配線をやり直しても良いかな、と思う。実際には白線からカプラを介して「白に黄」線にエレクトロタップを噛ませる。ここの方が端子カバーに収まり防水性が高いように思う。
 6月28日、欠品だった黒線が送られてきたので、これを使って車体側の橙線をボディアースに接続。実際にはレギュレートレクチファイヤー本体と共締め。
 このキットの接続には回線を捨てたり欠品など不安もあるが、このキットを3台に取り付けて大満足しているという人のブログを信じて、やってみるしかない。特に白線をジェネレーターからの白線に噛ませる接続が、この時点ではよく意味がわかっていなかった。
 それでもそれぞれの接続を確認してエンジンをかけてみると、ヘッドライト、テールランプ、メーターランプが無事点灯。ホーンも鳴る。すべての電装が問題なく動作することを確認。
 後日調べたこと。
 イーハトーブ純正の「新電元」製レギュレートレクチファイヤーSH523の端子(カプラ)の配線色の意味
赤線 直流出力6V
黒線 直流出力6V
緑線 GND
黄線 交流入力
橙線 交流入力
以上で単相全波整流回路ということになるようだ。そして交流出力はなし。イーハトーブではジェネレーターで発電された交流は、黄線・橙線がレギュレートレクチファイヤーに入力され全波整流されて直流になる一方、白線からはレギュレートされずに直接、ヘッドライト、テールランプ、メーターランプに供給されるとのこと。この三つの電球が確実に接続されてはじめて安定するように発電コイルが設計されている。一番大きなW数のヘッドライトが球切れすると他に過電流が流れ、テールランプ、メーターランプが断線するそうだ。なおジェネレーターの黒線は点火系のCDIユニットへ供給されている。つまりジェネレーターの出力は黄線、橙線、白線、の四系統がある。

 キットの12Vレギュレートレクチファイヤー型番不明の端子(カプラ)の配線色の意味
 赤線 直流出力12V
 緑線 GND
 黄線 交流入力
 白線 交流出力(レギュレート出力)
赤線、緑線、黄線は純正と同じ接続。純正の橙線は入力せず、ボディにアース(捨てる)。白線は純正にはない出力で、これが交流(AC)で12Vにレギュレートされた出力ということになるようだ。白線を、ジェネレーターからの白線に割り込ませることで、交流12Vにレギュレート(整圧)することになるらしい。このことにより、ヘッドライトが球切れしても他には影響が出ない、ということになるだろうか。

ヘッドライトのハイビームロービーム
12V化したらヘッドライトのハイビームロービームのスイッチが逆に点灯する。ネットで調べたら、電球の金具のフチの爪が一つのPH7電球は、W数により12Vと6Vで形は全く同じで配線が逆のものがある、とのこと。今回はそのパターンらしい。ヘッドライトケース内で配線を逆につなぎ変えて対応。


 
 
















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